「集団保育」の提案 (2)

母親が、子育てを楽しくすればいいのである。

 その意味では、“ヤンママ”の子育てスタイルが一つ参考になる。彼女等の特徴は一つ目には、子育てをしながら仲間とわいわい話をしながら実に楽しそうにしていることである(少しホッタラカシ的なところもあるが、この位がちょうどいいのだろう)。そして二つ目に、この母親達は規制の子育ての方法論に囚われずに生き生きと子育てをしていることである。この母親達の作る場の雰囲気を子供も感じて、楽しく子供達同士で遊びにふけっていることである。 

 彼女等の方法論に見られる、“母親同士が集まり子供を育てる”というのが一番手っ取り早い方法であるといえる。もう少し発展させて、母親達が何か仕事をしながら子供達はその周りで遊ばせておく、というのも考えられる。大きな子には、役割を与えて仕事を手伝わせるという手も使える。少しは腕に自信がある者が揃えば、“ヤンママ・喫茶店”や“おばちゃん食堂”等を開いてもいい。これなら都会でも、働きながら子育てができる。

 乳幼児期の子育ては、“皆で楽しく”というのがテーマになるのであろう。必要な事は、子供にとってふさわしい世界に置くことであり、母親にとっての世界に閉じ込めることではないと思う。 

木橋哲夫 

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「集団保育」の提案 (1)

子育て不安を抱える母親が多いという。核家族化が進み、子育ての方法を指導してくれる身近な者がおらず、不安を分かち合う知り合いもいないことが原因であろう。

 可愛そうなのは子供である。泣けど叫べど、その思いに応えてくれないか、ずれた対応しかしてくれないのである。やがてこの子の母親への期待は、断念へと変質していく。この断念が、将来の人間不信の原因になるという。さらに不安を持った母親の表情に敏感に反応する子は、不安感そのものを感じ取り、不安を持った子供に育っていくのである。子育ての最初の大きな問題は、不安感や不信感を抱いた子供ができあがることである。

 今の若者達に多く見られる、表情の少なさやお互いの関係性の薄さなどは、この幼児期に形成された不安感や不信感が大きく拘わっているものと思われる。昔は、婆さんや周りのおばさんなどの面倒により子育てへの不安などはあまり発生しなかった。子育ては集団課題と皆が捉えており、多くの者が子育てに参加してくれていたのである。その環境の中で子供は、感受性豊かにすくすくと成長していったのである。

 今時代は、“物や金”を第一義の価値とする社会から、“人の繋がり”を大事にする社会に変わろうとしている。若者達が仲間を大事にする大きな流れに乗っていることは確かである。将来の社会の人間関係を、さらに豊かにそして深いものにする為にも、この子育てが抱える問題を早急に解決する必要を感じる。一つの答えとしては、「集団保育」ということが考えられるがどうだろうか。 

木橋哲夫

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