子育てと生きがい

>子育て自身を生きがいにするのではなく、自分の生きがいを見つけ、それを続けていく中で子育てを楽しみとして暮らすことができれば最高ではないかと思います。<(5626『幸せの感じ方』たになおみさん )

>現在の家庭に於いて、子育て以外の自分の生きがいを見つけて、子育ても両立しながら楽しむというのは果たして可能なのでしょうか。<(5632『子育ては最優先課題』足立晴彦さん) 
 
確かに乳児期における母親の役割は大変なものであるでしょうが、子育て以外に課題がないという精神状態の問題性をたにさんは指摘されているのだと思います。つまり、母子関係以外に人間関係上の課題(役割)がないことが、子育て不安を自ら増幅しているということです。
母子密着の問題も、(収束先であるはずの)夫との期待応望関係の不全から、代償として子どもだけに集中的に過剰に収束するという構造です。

少し抽象的になりますが、生きがいというものは、根底では共認充足に規定されていると思います。つまり人間関係上の不安のない状態そのものが、生きがいを感じるための基礎条件であり、その上で課題の達成や評価の獲得による充実感のようなものがついてくるのだと思います。

(そうした意味で、足立さんや浦野さんの言われるとおり、自己実現や自分の時間が欲しいといったたぐいの「自分のやりたいこと」は、共認充足につながらないばかりか、より精神的に引き裂かれていくことにしかならないのでしょう。)

一方最近では仕事を持つ女性も増え、その仕事を通じた人間関係において、充実した共認充足と生きがいを感じている方も少なくないと思います。それが出産、子育てとなった途端に、一旦その人間関係から切り離され、家庭に閉じ込められるとなると、不幸なことにやはり大変な葛藤を孕まざるを得ないのではないかと思います。

私は、仕事(生産行為)の場というのは、共認充足を得る最も基本的な場だと考えています。そうであるとすれば、やはり一番問題なのは、家庭という空間そのものであり、それが生産の場と分断されているということになるのではないでしょうか。そしてこの問題は、夫が協力するとか公金で育児支援するとかいった付け焼刃では決して解決できません。

 

 

 

岩井裕介

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